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銀行預金に随伴するリスクに関しては4月に全面解禁された「ペイオフ(煤行被たん時の預金保証は限定されること)」によって浮き彫りにされるはずでしたがまだまだそうしたリスク認識に乏しいのではないでしょうか。
「預貯金集中投資から国際分散投資へ」したがって、「貯蓄から投資へ」を正確に言い直すとすれば「国内の預貯金、投資を集中させることに伴うリスクを回遊すべ王さまざまなリスクや投資機会に備えて海外を含む多くの投資対象に分散させること」なのです。
スローガン風には「預貯金集中投資から国際分散投資へ」とでも言うべきでしょうか。
つまり預貯金や公的年金、あるいは不動産(持ち家など)に偏っていた日本人のポートフォリオを国際金融市場や国内経済社会の構造変化に即応して、抜本的に見直すことが急務となっているのです。
そのような変化、とりわけリスクの多様化とリターン機会の拡大に応じて資産運用の考え方を大きく変えなければならないのです。
本来の国民性というよりも長年の庇護の結果として多くの日本人はリスク一般に対しあまりにも無防備なのかもしれません。
資産運用においてもうこれからは適度なリスクを自ら引き受け、これを適切に管理しつつそして適度なりターンを上げていくという投資行動が要請されるのです。
銀行預金でもインフレ率を上回るリターンが常に得られるのであれば何ら問題はないのです。
低いリスクで高いリターンが獲得できるのであればわざわざ積極的な資産運用という形でリスクを取る必要は別にありません。
ところが今後については、そのような理想的なリターンが望めなくなっているのです。
時代は大きく変わりました。
これからもこの変化は加速するでしょう。
一人ひとりがこの現実に素直に向き合い資産運用を含めた生き方を戦略的に変えていかなければならないのです。
なお、以上では「リスク」という言葉について特段の定義を行いませんでしたが投資理論の世界における厳密な意味はともかくここでは「将来に関する不確実性」と考えておけば良いでしょう。
「リスク」というと反射的に「元本割れ」をイメージしその結果として投資を始めから忌避する人も多いのですがそうしたネガティブな側面はリスクの単なる一面にすぎません。
リスクとはリターンのための「機会」あるいは「チャンス」と言い換えることもできるのです。
そのようにリスクに対する認識を見直し、ポジティブな面にも目を向けるべきです。
さらに、国際分散投資とはさまざまなリスクシナリオが実現してしまった場合の金融資産全体の実質的な目減りを回避するために、あえて個別の投資リスクを引き受けることです。
全体のリスクを抑えるために個々のリスクを取るのです。
逆説的に言えば「リスクを取ることでリスクを減らす」のです。
「長生きするリスク」についてここで日本人の大部分が共有する「老後の不安」について考えてみましょう。
日本人の大半は老後の心配があるかないかと問われれば「ある」と答えますこれは特に若年層に顕著な傾向です。
漠然とした心配や不安なのですが、その大きな部分は先に触れたような年金問題に端を発しています。
すでに公的年金だけではゆとりのある生活を営むのに十分な水準とは言えなくなっているのです。
したがって、貯蓄を取り崩していかざるを得ないのですが老後の不安とはつまり平均寿命が延びていることもあり、生存中に貯蓄が底を尽いてしまうのではないか、という不安です。
そうした「長生きするリスク」に備えることも資産運用の重要な目的です。
豊かな老後生活を継続できるよう、公的年金の補完あるいは代替として収入安定のための方策を講じておくことが老後の不安を取り除くうえで必要不可欠となります。
現状の資産額や他の収入、必要な金額などの制約条件のもとでそれに応じたポートフォリオを作っておくことが大切です。
しかしこれについてもさまざまなマネー・シミュレーションを行い、いろいろなパターンを考えておけばそれだけでも気持ちに余裕が出てきます。
不安の多くはう実際には取り越し苦労にすぎない場合が多いものです。
必要なのはそのような心理的な負担を減らすことです。
もちろん資産運用では確定した高利回りが保証されるわけではありませんがさまざまなケースを想定し最悪の場合でも何とかなるだろう、という自信を深めることが重要なのです。
ただし、老後のためだけに行うのが資産運用の目的ではありません。
各ライフステージで余裕をもって前向きに人生の課題に挑戦できるよう、常に準備を怠らないことが大切です。
お金がすべてではもちろんありませんが、この複雑な現代社会で生き抜くためにはお金の蓄えが十分に備わっていることが通常は強力な支えとなるでしょう。
ここまで資産運用の意義について考えてきました。
確認されたのほう経済社会の構造が大きく変化するなかで自立的な人生を営むための資産運用の重要性です。
しかしそうは言っても、今すぐに貯蓄を取り崩してリスク商品に移すべきかどうかということになるとう少し危うさも残くます。
必ずしも投資に対して正確な理解がなされているとは限らないからです。
たとえば、先に触れたように株式投資といえばギャンブルのようなイメージが相変わらず流布されていることなどもその一つです。
あるいは、目新しい金融商品に飛びつく行動傾向、投機的にすぐに結果を出そうとする心的傾向などが依然として目立ちます。
これは国際的に比較しても日本の投資家に顕著な傾向です。
もちろん、投資にはそうした楽しさ「遊び心」があってもいいでしょう。
また、経済や金融、政治のほか世の中のさまざまな動きが株式市場など世界のマーケットにどのような影響を与えているのか、といったことを日々追いかけるのも知的刺激に富んだ良い勉強になく得ます。
本職とする仕事にもおそらく非常に役立つでしょう。
ただ、財産保全のための資産運用はもう少し慎重に行う必要があるのではないでしょうか。
資産運用とは決して思い付きで一接千金を狙うためのものではないからです。
それはライフプランの重要な一環として至って健全な合理的行動でなくてはならないのです。
言うまでもなく投資には「リスク」が伴います。
ここでリスクとは簡単に言うと期待されたリターンからの乗離のことを指します。
投資とは将来の果実(リターン)を見込んで資本を投ずることですが、将来のことは常に不確かです。
その不確かさを受け入れることの代償としてリターンが期待できるわけです。
このリスクに見合った報酬のことを「リスクプレミアム」と呼び、その大きさはリスクの大きさに応じて増滅します。
リターンを得るためには相応のリスクを引き受けなければならないのです。
広い意味で投資に含まれる銀行預金への預け入れにしてもリスクとは決して無縁ではないことについては先はど述べた通くです。
そのように預貯金も含め、あらゆる投資にはリスクが付いて回ります。
ただ、従来の日本ではこうしたリスクの大きな部分を国や所属企業、銀行などが一層代わりしていたのです。
ところがこれからは経済社会の劇的な変化により、もはやそうした従来のリスクティカーのリスク負担力に期待できなくなってしまったのです。
個々人が直接リスクを背負うことが求められる時代にシフトしつつあるのです。
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